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車椅子で電車・ケーブルカー・路線バス(ノンステップバス)を乗り継いで

高野山・奥の院(和歌山県)に行くことができました
                                      
 前編

車椅子電車評論家

アシトド松井

いまさら言うまでもないことですが、車イスでの公共交通機関をつかっての旅行は困難の連続で惨めな思いをすることも少なくありません。だから思いもよらない配慮をしてもらったり、ます行ける事はないと思っていた地域に車椅子旅行者に対する設備が整えられていたりしたら、まるで嵐の中、目的地にたどり着いた冒険家のような感動・達成感を得ることがあります。今回の和歌山県・高野山への旅は47都道府県を車椅子で旅行してきた著者にすら、初めて車いすで外出できたときの達成感をよみがえらせて下さるものになりました。同行いただいた方・車椅子利用者を高野山に導いていただくためご尽力いただいた方に深く感謝しております。
そしていつものように画面上ではございますが、車椅子で行く高野山の旅をご一緒にお楽しみいただければさいわいです。
このページの記事は平成21年に著者が高野山を訪れた時点での状況で記載しています。


まずスタートは近鉄・京都駅。近鉄の新型車椅子対応特急に乗って、エレベーターが完成したばかりの西大寺駅(奈良県)で難波行きに乗換えました。

西大寺駅で難波行きの電車にのりかえ

京都から西大寺まで乗車した近鉄特急の車椅子対応車両(22701という番号が表示されていました)。従来のものに比べて車椅子対応トイレが通路側に丸みを帯びて広く、なっていました。車椅子対応座席のひじあては両側ともに上げられ上肢が使えるレベルの方なら車椅子からの乗移りが可能です。そこが近鉄特急のいいところ。(平成21年乗車体験)

近鉄・西大寺駅は改装されてエレベーターと橋上改札口内に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがせっちされていました。
(平成21年取材)

近鉄で難波駅(地下駅)に到着。エレベーターで一旦地上に出て、さらにエレベーターで南海・難波駅につきました。

南海・難波駅は商業ビルに隣接しています。
(平成21年取材)

案内板をみて南海なんば駅のホームへ、くれぐれも見落とさないようにね。
(平成21年取材)

エレベーターを出たらあとは平坦に改札口そしてホームに。改札口外側に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。

いつものことですが、車イス対応設備をあちらこちらで撮影していたら予定の電車に乗り遅れてしまいました。次の難波発極楽橋行きの特急「こうや」は通路幅が狭く、デッキにいる予定でしたが。こーんなことして客室内に入ってしまってよいのでしょうか?

南海特急「こうや」は和歌山県の橋本駅を通過したあたりからどんどん山を登って行きます。途中に真田幸村が大阪の陣に参戦するまですごした九度山というところを通りました。

高野山ケーブルとの乗換駅・南海・極楽橋駅に到着です

南海・極楽橋駅に到着しました。この駅は高野山ケーブルの乗換利用客がほとんどでした。極楽橋駅自体は南海電車の発着ホームから平坦に改札口そして一般道路に出られる構造でした。改札口内ケーブルカー乗り場側の階段のてまえに、車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。改札口は狭いものでしたが車椅子で下車するときは冊をはずして広くしていただけるそうです。そとは山道がつつくだけのようです。大阪から高野山を結ぶことを目的として敷設された南海・高野線は一般の鉄道車両でいける所までいって、あとはケーブカーに引き継ぐという路線で、その乗換が極楽橋駅の重要な役割だと感じました。(正式名称ではありませんが、ケーブルカーの路線は高野山ケーブルー、一般鉄道車両の路線は南海電車としてご紹介させていただきます)            (平成21年取材)

南海電車・極楽橋駅
難波方面からの電車のホームは平坦で改札口から一般道への移動が可能です。
南海電車・極楽橋駅の改札口 駅の大きさに比べてあまりに小さな改札口真中の冊をはずして車イスでの通行も可能だそうです 高野山ケーブルカーへの連絡通路、階段状ホームの手前に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。
さていよいよ今回の旅のもっとも難所と思われる高野山ケーブルカーに車椅子で乗車させてもらいました。

高野山ケーブル極楽橋駅は階段状のホームで途中までスロープの設置されている部分もありましたが、車イス利用者に対応したものではありませんでした。車椅子の乗客は斜行型階段昇降機でケーブルカー近くまで上げてくださるのですが、さらに階段状のホームに車椅子で移動できる幅の平坦な部分をつくるため鉄板を敷いていただき、車椅子の乗降の妨げとなる手すりをはずしてもらったり、乗降しやすいように斜めに加工されている特殊な渡し板を利用させてもらったりと、既存の設備プラスアルファーでどうすれば、階段状のホーム上を車椅子利用者を安全にケーブルカーに乗ってもらえるのかという工夫がいっぱい。もちろん準備に時間がかかるためご覧になられた車椅子利用仲間の方にはいろいろな意見をお持ちの方がおられるかもしれませんが、何度か階段を担いでもらってケーブルカーの乗車を体験している著者は、「ケーブルカーの階段状ホームを車いす乗客が安全に利用するために、ここまでやっていただけるのか」と感動してしまいました。(平成21年乗車体験)

一般乗客が高野山ケーブルカーへと急ぐなか、車いす乗客のための昇降機の運転、そして階段状ホームに平坦な部分をつくる作業が始まります。
(平成21年体験)

ケーブルカーの階段状ホームに車イスで移動できるだけの幅をつくるため鉄板が敷かれます。そしてホームからの転落防止用のてすりの一部も車いす乗客がケーブルカーに乗る際の幅を確保するため撤去されました。

鉄板をしいてもらって階段昇降機がホーム上に到着したようす。時間がかかるため次のケーブルカーに乗ることになりましたが、ここまでしていただければたいした問題とは思えませんでした。

ホームとケーブルカーの床は微妙に傾斜しているため折り曲げ加工のなされた車椅子渡し板を準備いただけました。

極楽橋駅で車椅子乗客のために用意いただいた昇降機・鉄板・渡し板、セッテング作業は時間がかかり大変なことでした、ありがとうございました。

高野山ケーブルカー車内の車椅子スペースは下り側の運転席隣の特等席でした

(平成21年ケーブルカー乗車)

高野山ケーブルに車椅子で乗車、極楽橋駅を出発して、予想以上の急勾配をのぼっていよいよ高野山に入ります。

(左の写真はケーブルカー車椅子スペースより著者が撮影)

高野山ケーブルで高野山駅に到着です。高野山駅にはエレベーターが設置されていました。

高野山駅に到着、車椅子用渡し板で降ろしてもらいました。この駅は車いす用スペースのある扉からは面積の広い平坦な場所に降りられました。扉がホームにつかえてひらかないところをホームの一部を削って解決、車椅子乗客がケーブルカーを降りた後、安全のためにフタをされていました。

スロープを上るとエレベーターがあり後は平坦に高野山駅を出ることができます。このエレベーターはケーブルカーの階段状ホームの途中からも利用できることができ、足の弱い方の高野山参拝には大変便利な施設です。
(平成21年利用)

高野山駅の外側に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレが設置されていました。

高野山駅(平成21年撮影)

高野山駅からさらにタクシーまたは路線バスで高野山町の中心部そして奥の院に向かいます。駅前にいくつもの路線バスが止まっていてそのうちが一台がノンステップバスだったので、このバスに乗れたらいいなぁなどとのぞきこんでもどってくると
「次の便はこのバスで運行しますよ、帰りの時間もお伺いしましょう」というまさに仏様のお言葉としか思えないような一言が。
 
「助け舟」いやいや「助けノンステップ路線バス」に乗せてもらえることになった、オストメイト車椅子トラベラーはいよいよ高野山参拝へ(つづく)